oralsurgery
口腔外科

口腔外科

口腔外科

Oral Surgery

当院では、「通院のみで完結する小手術」を行っております。
親知らずの抜歯、顎関節症、嚢胞、簡単な外傷などがあてはまりますが、まずは症状のご相談をお願いします。
重度の外傷・炎症・腫瘍などは、当院にはない検査や入院施設が必要となりますので、適切な高次医療機関へ紹介させていただきます。

手術症例数・検査数

顎関節症治療
歯根嚢胞摘出術
良性腫瘍摘出術(線維種)
BP製剤投与中の方の抜歯
細菌検査

100例以上
45例
6例
多数例
28例

埋伏抜歯抜術
粘液嚢胞摘出術
下顎隆起切除術
診療情報連携共有料
病理検査

263例
7例
2例
304例
33例

歯根端切除術
OA装置作成
腐骨除去術
診療情報提供料

30例
4例
1例
95例

口腔外科に対する想い

一般歯科医院から紹介状をもらい、総合病院を受診する方が最初に困る事は、「他に予定があるけど、いつ行けるだろう…」ではないでしょうか。
総合病院を円滑に運営する上では、仕方のない部分ではありますが、多くの場合、「初診は午前中しか受診できない」「手術日は曜日が決められている」「土曜日に受診できない」「待ち時間が長い」などは受け入れなければならず、残念ながら利便性を求めることは難しいです。
平日に時間が取れる方ばかりではないので、仕事を休まなければ受診できない環境です。
口腔外科疾患の中でも、全身麻酔手術や癌などは総合病院で診るべきですが、埋伏抜歯術・歯根端切除術・粘液嚢胞摘出術など短時間で済む手術は、知識と技術と準備さえあれば、一般歯科医院の外来でも完結させることができます。
当院は1.5次病院の位置づけで、一般歯科治療から外来で完結する口腔外科的疾患まで対応できる歯科医院を目指して開院しました。
その為、一般歯科医院ではあまり行わない細菌検査・病理検査・他科医院との病診連携・有病者歯科治療対応なども行っており、土曜日でも抜歯等の外科処置が可能です。
病気はあるけど忙しくて行けないからと放置してしまうと症状が重くなります。当院にて、口腔外科を身近に感じていただきたく思います。

笑気吸入鎮静法

歯科治療は痛みを伴うことが多く、特にお子様は恐怖心・不安をコントロールするのは難しいものです。
少しでも楽な気持ちで治療を受けていただくために当院では、恐怖心の和らぐ低濃度笑気を吸いながら治療を行う、笑気吸入鎮静法も行っています。
笑気の臭いはほのかに甘い香りで、違和感なく吸入できます。吸入された笑気は、肺から血中に急速に溶け込み、5分以内に鎮静状態に到達します。また血中からの排泄も非常に速く、笑気の吸入濃度を変えることによって鎮静度をコントロールすることが可能です。健康保険の適用があり、わが国でも50年以上の歴史があるので、特別新しい治療法ではありません。 お気軽にご相談ください。

笑気吸入鎮静法を使った治療時の流れ

1.治療台で、仰向けに寝ていただきます。
2.鼻マスクをかけて、鼻から酸素を規則正しく呼吸をしていただきます。
3.笑気の濃度を徐々に上げながら、適度な鎮静状態へと導きます。手足が暖かくなったような感じがし、リラックスしてきます。
4.5分ほどして鎮静状態が確認されれば必要に応じて局所麻酔を行います。笑気ガスの影響であまり強い痛みは感じません。
5.鎮静の状態を観察しながら笑気濃度を適正に保ち、歯科治療を行います。
6.治療終了後は笑気を止め酸素を吸います。その後、様子を見て酸素も止め室内の空気のみとなります。そのまま数分ほど待って安全が確認できたら、帰宅できます。特に生活の制限はありませんが、車の運転をされる場合は少し長めに時間をおいたほうが良いと思います。待合室でゆっくりされてからご帰宅ください。

よくある質問

どのような人に笑気吸入鎮静法は適していますか?
● 歯科治療に恐怖心・不安感を持っている方
● 理解力のあるお子様(目安として5歳程度以上)
● 異常な緊張・反射で、治療が不可能となる方
● 心疾患や高血圧などの内科的慢性疾患で、歯科治療が困難な方
● 外科処置を予定している方
避けた方がよいケースはありますか?
● 妊娠初期の方
● 中耳炎の方
● 2か月以内に眼科手術を受けた方
● 過呼吸発作の既往がある方
● 鼻閉のある方

笑気吸入鎮静法で意識がなくなったり眠ってしまったりしますか?

歯科医院で用いる笑気吸入鎮静法は全身麻酔と違い、意識を失ったり眠ってしまうことはなく、気分がリラックスする程度と思ってください。
会話もできます。鎮痛効果もありますので、笑気吸入していない時より痛みを感じにくいです。

笑気ガスには副作用はないのでしょうか?
笑気ガスは体内で分解されることなく、そのまま排出されます。呼吸器系、肝臓、腎臓、代謝系などに負担をかけることはありません。発現も消失も速やかに行われます。

口腔粘膜疾患の治療

口腔カンジダ、口唇ヘルペス、ドライマウス(口腔乾燥症)等口腔粘膜疾患の診療を行います。

口腔カンジダ

真菌感染症の一つで、「歯茎などの粘膜が赤っぽい」「舌がピリピリする」「口の中に白い膜ができる」などの症状が見られます。
当院では診断の為の細菌検査を行い、口腔内のクリーニングおよびうがい薬や塗り薬、内服薬などを用いて、治療を実施します。

口唇ヘルペス

唇やその周辺に痛みを伴う水疱(みずぶくれ)ができる感染症です。
ヘルペスウイルスが原因のため、抗ヘルペスウイルス薬を用いて治療します。

ドライマウス
(口腔乾燥症)

慢性的に口が渇くことで、「食べ物が飲み込みにくい」「舌が痛い」などの症状が現れたり、味覚異常を引き起こします。
服用している薬の副作用の場合もありますので、可能であれば処方医に変更依頼をしたり、唾液腺マッサージ、内服薬などで改善を試みます。

粘液嚢胞の摘出・病理検査

口腔カンジダ、口唇ヘルペス、ドライマウス(口腔乾燥症)等口腔粘膜疾患の診療を行います。
粘液嚢胞とは、主に唇の裏側にできる袋状のふくらみのことです。
唾液を分泌する「小唾液腺」が閉塞し、唾液が粘膜の下に溜まってしまうことで起こります。
当院では手術にて嚢胞の摘出を行います。摘出後には病理検査を行い、1週間程度で結果をお知らせいたします。 検査の結果、追加治療が必要と判断された場合、適切な医療機関にご紹介致します。

親知らず等埋伏歯の抜歯

埋伏歯とは、骨や粘膜の中に埋もれてしまっている歯のことです。
骨の中に完全に埋まっている「完全埋伏歯」、歯の一部分が見えている「不完全埋伏歯」、歯が横になってしまっている「水平埋伏歯」の大きく3種類に分けられます。

埋伏歯の多くの原因は、歯が生えるために必要なスペースが足りていないことです。
埋伏歯を放置してしまうと、歯並びが悪くなったり、永久歯が生えてこなかったり、嚢胞の原因になったりします。
埋伏歯の治療は様子を見ることもありますが、犬歯・小臼歯などでは歯を覆っている骨を削り、埋伏歯が生えてくるように誘導したり、埋伏歯を牽引して矯正治療を行うこともあります。
その際は矯正専門医との連携治療になります。

また、親知らずが不完全埋伏歯の場合、親知らず周辺の歯茎が炎症を起こす「智歯周囲炎」になってしまうこともあります。
親知らずが横に生えたり、生え切らなかったりする場合は、しっかりした歯みがきができない為、手前の歯が虫歯や歯周病になる可能性が高くなります。
そのため、抜歯する方が良い場合が多いです。親知らずが気になりましたら、まずは一度ご相談ください。

智歯における埋伏歯の例

完全埋伏智歯

水平埋伏智歯

不完全埋伏智歯

顎関節症の治療

顎関節症とは、顎の関節の周辺で、痛みが起きたり、口が開かなくなる疾患です。
主な原因としては、「噛み合わせが悪い」「歯ぎしりや歯を噛みしめる癖」「むち打ちなどの外傷」「精神的ストレス」「左右いずれか片側でばかり噛む習慣」等、様々な要因が重なり合い、顎の関節に強い力がかかることで起こると考えられています。
治療するにあたり、まずはお話を聞き、顎関節症の原因となる悪習癖の改善から開始していきます。
症状に応じて、運動療法や投薬治療、マウスピースの作成等、一人ひとりに合わせた治療方法をご提案します。